こちらでは初めてPTA広報委員をされる方へ向けて、PTA広報誌の作り方を詳しく紹介中です^^
今回はいよいよ完成!
『原稿整理』『入稿』『校正』『校了』『配布』について詳しくお話していきます。
7.『原稿整理』をしよう
この工程は、入稿(にゅうこう-印刷所に原稿を渡すこと)前に、印刷所に分かりやすくナンバリングしたり、誤字脱字がないかなどを確認する作業です。
〇原稿チェックをしよう
依頼して書いてもらった原稿や自分たちで書いた原稿、取材で集めた原稿全てをチェックしていきます。
何をチェックするのかというと、
・誤字脱字がないか
・表記が統一されているか
・行事の日付に間違いがないか
などです。
誤字脱字は、漢字や送り仮名など見落としやすいので気をつけましょう。
表記の統一とは、例えば、同じ記事内に、「~です、~ます」調と「~である。」調が混ざっているとおかしいですよね。そういった部分無理をチェックしていきます。
数字の表記も漢数字(一、二、三)や算用数字(1、2、3)が統一されているかもチェックします。
あとは近年よく話題にあがる『差別用語・不快用語』といわれるものにも注意した方がいいです。
どういったものかというと、PTA広報誌でよく使う言葉の中では、『子供』です。
『子供』の『供』は「集団を卑下して表すときに使う副助詞」であることや「大人の付随物であるという意味を連想させるため子供の軽視に繋がる」などの意見をもつ人がいるため、広報誌などでは『子ども』を使うことが一般的になっています。
もちろん『子供』でも間違いではないのですが、校内外のいろんな方が読む広報誌ですので避けた方が無難です。
同じような理由で『障害』も『障がい』と表記します。
〇原稿のチェックが終わったら、『ナンバリング』をしよう。
ナンバリングとは、「この原稿は、この部分の記事ですよ」ということを、印刷所に伝えるために行います。
最初に作った『レイアウト表』と『原稿』それぞれに同じ番号や記号をつけます。
こうすることで印刷所はレイアウト通りに原稿をはめ込んでくれます。
写真も同じようにナンバリングします。
準備ができたらいよいよ次は『入稿』です!
8.入稿しよう
まとめた原稿や写真を印刷所に渡すことを『入稿(にゅうこう)』といいます。
入稿の仕方は印刷所によって様々ですが、近年はなるべくデータ化して入稿することが多いです。
写真データや原稿テキストをページごとのフォルダに振り分け、レイアウト表(配置表)と共に入稿します。
レイアウトは例年使っているテンプレートがある場合や、Wordなどで作る場合、手書きの場合など、様々です。
毎年お願いしている印刷所さんでしたらよくわかってくれているので、前年度から引き継いだ形式で入稿すれば問題ありません。
新しい印刷所にお願いする場合、必ず事前に担当者とどういう形で入稿するかの打ち合わせをしておきましょう。
9.校正しよう
入稿からしばらくすると、仮刷りの原稿(ゲラ)が出来上がってきます。
この『ゲラ』を見ながら間違いがないか確認します。
必要があれば赤字で修正をします。
この作業を『校正』といいます。
文字や写真に間違いがないか、入念にチェックをしましょう。カラーの場合は色校正もします。
誤字脱字はもちろん、写真が入れ違っていないか、行事の日付は間違っていないかなど、細部に渡ってチェックをする必要があります。
特に注意したいのは児童・生徒の氏名です。お名前が間違っていたら大変です。正しい名簿と一字ずつ見比べて確認しましょう。
手書きの原稿から文字を起こしてもらった場合は、もとの原稿と突き合わせてチェックすることも必要です。
間違っているところは赤ペンで訂正します。
PTA広報誌でよく使う、覚えておくと便利な校正記号一覧
チェックの際は、1人が何度もチェックするのではなく、複数名でチェックするようにします。
プロではないのでどうしても見落としが出てしまいますから、一つの原稿を最低3人がチェックするようにするのが理想です。
印刷所の入力ミスがあったとしても、ゲラチェックで見落としたらそれは依頼側の責任になりますので無償で刷り直しなどはできません。
間違いがないように厳重にチェックをしましょう。
ゲラの段階で学校側にもチェックをしてもらいます。
色々な事情で写真や氏名掲載不可のお子さんもいます。そういった情報は担任の先生が一番詳しいので、各担任の先生にチェックをしてもらうのがベストです。
印刷所に修正してもらおう。
赤ペンで修正を書き込んだゲラを印刷所に戻します。
印刷所はそれを修正して、またゲラ「再校(さいこう)」を出してくれます。
そのゲラを修正依頼したところがきちんと修正されているかを確認します。
されていない場合や新たな修正が出た場合は、再度印刷所に修正依頼をかけます。
これを、発行ができる状態になるまで繰り返します。
この段階でやっておかなければいけないことがあります。
発行元のPTA本部と学校長や管理職の承認をもらうことです。
広報誌はPTAの発行物なので、本部と学校長の承認が必要となります。
各担当の先生、担任の先生は比較的チェックしてもらいやすいですが、学校長や管理職の先生方は出張も多く、チェックしてもらうのに時間がかかる場合があります。
予め何日くらい必要か確認して、スケジュールに組み込んでおきましょう。
修正も終わり、承認も得られたら、いよいよ「校了」です。
10.校了! 印刷依頼をしよう
印刷所に印刷の依頼をします。
このとき、部数、納品日をしっかりと確認しましょう。
納品日とは印刷所から学校に納品される日です。
発行日の2〜3日前に設定することが多いです。
私の経験で一度、「発行日」と「納品日」がごっちゃになってしまい、卒業号が卒業式の真っ最中に納品されたことがあります^^;
その時は在校生の委員が総出で配布の仕分けをして、卒業生が下校するまでに何とか間に合わせました。
先生も全員卒業式に出席されるので人手が足りず、急遽パートを休んで駆けつけてくれた保護者さんもいて、ほんとに大変でした。。。
卒業生は式後は登校しないので明日に配布・・・というわけにはいかないですからね。間に合って心底ホッとしたのを覚えています。
こういった失敗をしない為に念入りに確認することをおすすめします^^;
納品されたら、各学校のやり方で配布の段取りをします。
11.配布をしよう
これは先生がやってくれるところもありますが、PTAで担当する場合もあります。
地域配布分と学校配布分を分けるだけのところもあれば、各クラスの枚数にまで仕分けをしなければいけない学校もあります。
地域配布分は委員が自治体に直接持っていく場合もあります。
各学校のやり方を確認しておきましょう。
これで広報誌の発行は完了です。
これを年に数回、発行ごとに繰り返します。
おわりに
あくまで私の経験から書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。
「うちは全然違うよ!」という学校もあるかもしれませんが、少しでも何か参考になれば嬉しいです^^
一気に流れをみると大変だと感じるかもしれませんが、みんなで分担してやるので一人当たりの作業量はそんなに多くありません。
しかし、印刷所とのやりとりや原稿のとりまとめは代表者がやることになるのでどうしても委員長への負担は多くなりがちです。
自分にも出来ることがあれば名乗りをあげて、委員長の負担を減らしていくようにできればいいですね^^